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東京佼成ウインドオーケストラ第128回定期演奏会レビュー

2016/05/06
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約 4 分

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東京佼成ウインドオーケストラの第128回定期演奏会に行ってきました。

若きマエストロとチェリストによるパワフルなパフォーマンスが圧倒的でした。

そして常に日本の吹奏楽界のトップとして走り続ける、TKWOの安定したクオリティの高さにはいつも感心させられます。

それではさっそく演奏会レビューにいってみましょう。

東京佼成ウインドオーケストラ第128回定期演奏会

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【東京佼成ウインドオーケストラ第128回定期演奏会】

2016年4月29日(金・祝)東京芸術劇場コンサートホール

指揮:川瀬賢太郎

チェロ:宮田大

 

狂詩曲ノヴェナ/J. スウェアリンジェン

カサノヴァ ~チェロとウインドオーケストラのための~/J. デ・メイ

歌曲集より/R. シュトラウス(大橋晃一 編)

歌劇「ばらの騎士」組曲/R. シュトラウス(酒井 格 編)

チェロ宮田大氏の好演

「若い匠からのメッセージ」というキャッチがついていた今回のコンサート。

その文字が示す通り、今回のコンサートで最も盛り上がったのは2曲目の『カサノヴァ』だと思います。

32歳のマエストロ 川瀬さんはと、29歳新進気鋭のチェリスト 宮田さん。

この二人の共演は、僕も楽しみにしていました。

 

18世紀イタリアを席巻した怪人カサノヴァの半生を描いたこの作品。

この曲はチェリストが主人公のカサノヴァを表現していて、実質的にチェロ協奏曲的な構成になっています。

一番の見せ所はカサノヴァが脱獄するシーン。

荒々しいフレーズが畳み掛けるようにチェロによって演奏され、カサノヴァの決死の脱出劇を表現します。

聴いている方も思わず気分が高揚してしまうほど、緊迫した演奏。

シーンが変わると、今度は落ち着いた甘いメロディが始まり、メリハリの効いた対比がとても美しい。

宮田さんのソロは素晴らしく、作曲者から絶賛を受けたというのも納得の演奏でした。

 

アンコールは、バッハ無伴奏チェロ組曲、第1番BWV.1007。

バッハの無伴奏チェロの中でも最も有名な曲ですね。

こちらも美しく歌いあげ、観客を魅了して、演奏後は大喝采。

何度も何度もカーテンコールが続いていたので、観客の満足度が高かったことがわかります。

東京佼成ウインドオーケストラの実力と挑戦

続いて演奏されたのは、Rシュトラウスの歌曲集。

木管楽器のみの金管楽器なしという編成で、とても聴きやすく美しい編曲でした。

この作品たちは、TKWOが委嘱して作られたもので、TKWOの繊細なウインドアンサンブルの特色がよく活かされていると感じました。

一般に市販されるものは、広く買ってもらうのが目的なので、編成や難易度が商業的に調整されているものも多いのです。

その点、日本一のウインドアンサンブルに向けて書かれた作品ですから、その仕上がりも素敵なのは間違いないですよね。

こういった最先端を行く団体だからこその挑戦を、もっともっとやってほしいなと、改めて思いました。

今後もこうした意欲的な活動が楽しみですね。

 

メインは同じくRシュトラウスの『ばらの騎士』組曲。

これは吹奏楽コンクールでも定番になっている曲で、演奏効果も高く「鉄板」と呼べるプログラムですね。

TKWOの安定したアンサンブルを存分に楽しむことができました。

僕は大編成でガンガン鳴らす吹奏楽よりも、TKWOのようなコンパクトにまとめるウインドアンサンブルの方が好みです。

鳴らすというより、会場を響かせるという表現が似合うかもしれません。

いい音楽に出会えたことを感謝しつつ、帰路につきました。

まとめ

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今回も大満足だったTKWOのコンサート。

プログラムの内容も毎回趣向を凝らしたものになっていますし、演奏のクオリティは言わずもがな。

日本の吹奏楽界の第一線を走りながら、なお挑戦を続ける東京佼成ウインドオーケストラの気概を感じます。

吹奏楽はうるさいからちょっと、、、という方も、「芸術」として鑑賞できるTKWOの演奏をぜひ聴いていただきたい。

↓Rシュトラウスの歌曲、一部は音源化されているようです。

 

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