31歳で小脳梗塞になって学んだこと(1.発症編)

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僕は2012年3月12日(当時31歳)に、小脳梗塞になりました。

小脳梗塞の話をすると、とても驚かれることが多く、

小脳梗塞という病気を知らない方も多かったので、

発症時のエピソードや、回復に向かっていった経緯などをご紹介したいと思います。

小脳梗塞とは

一般的に「脳梗塞」というと、

大脳の脳梗塞のことを指すことが多いと思います。

小脳梗塞は脳梗塞の一種ですが、その名の通り、

小脳に梗塞ができてしまう病気です。

梗塞とは、脳に血液が行かなくなってしまって、その先にある細胞が壊死してしまうこと。

小脳は、平衡感覚や運動神経を司っています。

梗塞が起こった部分は機能しなくなるため、

具体的な症状としてはめまい、頭痛、吐き気などで、後遺症になるケースも多いと言います。

僕の場合は、

何らかの理由で首の椎骨動脈が損傷し、

血管の内膜が剥がれ血管を塞ぐ状態(動脈乖離(かいり))になり、

小脳梗塞になってしまいました。

小脳梗塞、発症時のエピソード

当時は、地元香川県の企業に務めていて、夜遅くまで働いていました。

毎日疲れが残っている状態でしたが、

風邪などの病気をすることもなく、頑張って働いていました。

ある月曜日の朝。

いつものように、めざましテレビで目が覚めたのですが、

うまく起き上がれませんでした。

それどころか、起きた反動で反対側に倒れ込んでしまったんです。

「あれ、なんかおかしいな」

立ち上がろうとしても、めまいがひどくて、まっすぐに立てません。

壁にしがみつくようにして、ようやくずるずると歩けるくらいでした。

「これはなんか、やばい」

その日は午前中から仕事で打ち合わせが入っていたので、

すぐにお客様と会社に連絡をし、お休みをいただきました。

立ち上がることすら難しいのに、歩くなんて、

ましてや車の運転なんて絶対に無理な状態でした。

「疲れているのかな」

少し寝て様子をみようと思って、お昼くらいまでベッドで横になっていました。

寝ている間もめまいがひどくて、頭痛もかなりあるので、

だんだん気持ち悪くなって、吐き気までもよおすように。

お昼になっても症状は変わらず、

家にいた母に頼み、病院に連れて行ってもらうことになりました。

向かったのは、実家近くで少し大きめな内科の「讃陽堂 松原病院」。

一年前に帯状疱疹をした際にもお世話になった病院です。

駐車場から、病院の玄関へと向かって、

母に連れられてふらふらと歩いて行きました。

すると、一人ではまともに歩けない状態の僕をみて、

看護師さんが車いすを押しながら飛んできました。

そのまま車いすに載せられて、処置室へ。

とりあえず寝かされて点滴を打たれました。

病状がわからない時に考えたこと

処置室で隣に付き添ってくれていた母が、

不安で今にも泣きそうな表情をしていたのをよく覚えています。

「だいじょうぶ、だいじょうぶ」

と、慰める僕。

その時、直感的にほんとうに大丈夫だと思っていました。

それでも、

「もしこのまま症状が治らなかったら」

「歩けなくなったら」

「車いす生活になったら」

「最悪死んでしまったら」

こんなことが自然と頭をよぎります。

「自分の人生はもう閉ざされてしまうかもしれない」

と本気で思ったら、急に考え方に変化が起こったんです。

「死んでしまう恐怖に比べたら、もう何も恐れることなんてないじゃないか」

「まだやりたいことがたくさんある、こんなところで終われない」

と強く思いました。

自分はまだまだ道の途中で、無限の希望と可能性がある。

無事に元気になったら、

やりたいことをどんどん実現させていこう。

めまいがひどく、地球が完全に自分中心にぐるぐると回っている状態で、

そんなことを考えていました。

診断の結果、小脳梗塞の疑いがあり緊急入院しました

問診のあと、

症状を見た先生が、緊急でMRI検査を手配してくれました。

初めて入るMRI。

その30分ほどの間も、頭の中はぐるぐる回っていました。

MRI検査の後、再び僕は処置室で寝かされました。

その間に香川大学医学部の脳外科の先生へMRIの結果が送信され、

緊急で診断をしてもらっていたそうです。

「小脳梗塞の疑いがあります」

先生から結果を告げられました。

「小脳梗塞?脳梗塞の仲間なんだろうけど、小脳梗塞って聞いたことないな・・・」

と僕は思いました。

隣では、「脳梗塞」というキーワードを聞いた母が、

今にも泣き崩れそうです。

先生が一旦離れたあと、僕は「小脳梗塞」という病気が気になり、

iPhoneを取り出してGoogle先生に聞いてみました。

すると、この記事の冒頭で紹介をしたような

病気の内容、症状、後遺症の有無などがわかりました。

病気の事例を調べていくと、

Mr.Childrenの桜井和寿さんが僕と同じくらいの年の頃に小脳梗塞になり、

ツアーを中止したことがあるということがわかりました。

「そうか、桜井さんはもう復活して、元気に活動している。きっと僕も大丈夫だ。」

ミスチルは僕が大好きなアーティストということもあって、とても心強い情報でした。

母にも自分で調べた情報を教えて、

「きっと、だいじょうぶやからね」

と元気づけました。

そして、そのまま即日入院することになりました。

「初入院が小脳梗塞って、なかなかすごいな~」

とか、初めての体験にわくわくしている自分がいました。

自分がどんな病気で、これからどうなっていくのか想像ができるようになったので、

その頃には結構安心できるようになっていたのだと思います。

なんとなく、大丈夫っぽい。

次の記事は、入院生活や治療方法について書いています。

31歳で小脳梗塞になって学んだこと(2.入院生活編)|Notes of Life

コメント

  1. murasou より:

    初めまして!

    私は去年11月にワレンベルグ症候群になり、3週間半入院していました。
    見た目にはわからない後遺症が残っていて、そこがつらいところではありますが、手足が普通に動くのでほんとよかったなと。
    今では仕事復帰もしています。

    同じような病気になった人の元気な姿を見ると、元気でますよね!自分も頑張ろうって^ ^

    今日は元気をもらいました。
    ありがとうございます!

    私、自転車通勤なので、普段ランニングされてるところたまに通りますよ(笑)