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ブックレビュー◆中野信子『脳内麻薬』

2014/08/18
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約 3 分

中野信子さんの著書『脳内麻薬』のブックレビューです。

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読むきっかけはご本人の講演を聞いたから

以前勝間塾の講師として講演を聞いたことがありました。

そのときは、中野さんの『世界で活躍する脳科学者が教える! 世界で通用する人がいつもやっていること』が課題図書でした。

脳科学の本でありながら、わかりやすく身近な言葉に置き換えた説明で、とても親しみやすい内容だな~と感じたことが印象深かったですね。

その頃からメディアでも活躍されるようになり、この『脳内麻薬』もヒットしたことで、現在かなり注目度が高い脳科学者さんです。

以前から読みたいと思っていたのですが、たまたまKindleでセールをしていたので(苦笑)ポチッとした次第です。

この本で何を学べるのか

脳に対する”報酬”となる脳内麻薬、「ドーパミン」の話を核とした内容展開がされています。

「真摯に努力をすること」と「快楽に我を忘れること」、この相反するとも言えることの両方に関っている物質がドーパミンなのです。

これは空腹や喉の渇き、生理的欲求にさえ打ち勝つようなとてもとても強いシステムです。

寝食を忘れて何かに打ち込んだことはありませんか?

苦しい、辛いと思っても、何かの目的に立ち向かえたことはありませんか?

脳の報酬、ドーパミンと依存性

麻薬を含む、依存性のある物質がどのように脳に影響するのか、様々な例を紹介してくれているので、「なるほどー」とうなずきながら読み進めることができます。

たとえば、アルコールなどは直接ドーパミンに影響し、感情の抑制が効かなくなってしまいます。

食事も、自然と量をコントロール出来ているのは、ドーパミンが作用して満腹を感じているからです。

食べ物のような物質だけでなく、恋愛や性的な快感などの感情や行為も、ドーパミンが作用しています。

そのほか、親離れができない子供、オンラインゲーム、ギャンブル、様々なものにこの脳内物質が関与しているのです。

依存症の恐ろしさ

依存症の代表的なものが、日本に1300万人いると言われる、喫煙依存症。

上でも紹介をした様々な依存症の共通点は、その依存対象に接しているとき、人の脳内にはドーパミンが分泌されていることです。

長期間依存状態を続けていると、依存状態を脱していても再び逆戻りしやすい状態になります。

さらに、刺激を長期間繰り返し受けていると、次第に耐性ができてきます。

一度やめても元の状態に戻りやすく、長く続けるとよりたくさんの刺激を欲してしまうということが、依存症の恐ろしいところです。

『脳内麻薬』で何を学んだのか

わたしも過去に依存症を克服した経験もありますし、いまだに苦しんでいる依存性もあります。

この本は、科学的な根拠を示してくれるだけで、依存症に苦しむ人に救いの手を差し伸べるものではありません。

しかし、依存症の仕組みを理解することで、自分の状況を客観的に分析し、対策を立てるための知恵となります。

 

中野信子さんの本の文章はとても読みやすく、専門的でありながらさらっと読めてしまいます。

欲多き人間のための、よりよく生きるために必要な知識として、「脳内麻薬」の仕組みを理解しておくことをオススメします。

 

 

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